第25回二之丸薪能が11日夜、愛媛県松山市丸之内の松山城二之丸史跡庭園であった。約500人がかがり火に照らされた舞台に広がる幽玄の世界に酔いしれた。
 市文化協会が主催し、愛媛能楽協会の会員ら約40人が出演した。宝生流、喜多流、金剛流が舞囃子(まいばやし)を披露。重厚な謡とともに鼓や笛の音を響かせ、それぞれが精進の成果を見せた。
 大蔵流の狂言「仏師」は、仏像になりすました詐欺師が客からの造り直しの注文で正体を見破られる物語で、小気味よいやりとりが笑いを誘った。